蝉が落ちていた。さかさまにひっくり返り空を仰いでいる。玄関を出てすぐの白い石畳の上だ。良く見ると手足が動いている。ゆっくりとゆっくりと。片手で掴み取って私はその蝉を白い木の幹へと張り付けた。その蝉が木の上を目指してゆっくりと動き始める。私…
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