2020-11-26から1日間の記事一覧

純粋認識。しかしたとえば植物は光を認識する。ということは光と非光を識別しているということであり、そのことから彼らも或る観点を通して世界を認識しているということがわかる。同時にその観点を持つ者が認識者だと言うことが出来る。その観点を持たない…

森はすっかりと冬の顔をしていた。降り積もった朽ち葉に寒々しい裸の木の枝、陰影が濃く粗い樹の肌ばかりが目立つ。わずかな風もなく鳥たちの鳴き声も聞こえない。朽ち葉を踏む靴の音が朽ち葉を踏む靴の音へと重なる。そこに汚れたものは何一つとしてなかっ…