三島由紀夫の「仮面の告白」には強烈なインパクトで記憶に残る印象的な場面が少なくはないが、なかでも今特に思い出すのは主人公が子供の頃、クレオパトラに扮装し家族の者を絶句させるところである。極度に人工的な人間、形のない幽霊のような、つまり観念…
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