枯れた野に

寂しい鴉が一羽居て

捨て鉢に冷えた土を掘っている

虫を探しているのか

それとも違うものを探しているのか

わからない

ただ乏しい光のなかで

影を喪った俺の影のようなお前が

虚しい土塊を放るたび

膿みきった白い冬の空に

黒い花火が打ち上がる