芸術と非芸術

 芸術作品と非芸術作品を峻別する双方の最も大きな決定的な違いはその物が何かの手段であるかないかの違いである。芸術作品はその物が目的或いは純粋な結果でありそれは決して何かの手段として創られたものではない。何かのために創られたまた存在しているならそれは芸術作品ではない。それは手段であり消費物であり消耗品である。故に物を書くという行為の為に製造されたボールペンを芸術作品とは呼べない。今私がボールペンという物について説明出来ているのもそれが何かのために創られたもの、つまり意味があるもの、認識の認識者である「私」によって認識出来る物だからである。芸術作品とはそうではない、意味を超越した、消費することの出来ない、認識の認識者である「私」には認識することの出来ない、語ることが不可能な物である。