ランボーの見つけた永遠、日の沈む夕焼けの海。しかし溶け合って一つになっていた太陽=認識する者と海=認識される者は豊穣な夜の沈黙を経てやがて来たる朝に再び分け隔てられる。時間が産声をあげる。認識する者と認識されるものと。時計がまわり始める。認識者は認識を追いかけ。かつて見た夕焼を追いかけ。やがて太陽は認識の頂点真昼に達する。高い空の上の彼を見る者は誰も居ない。その烈火に見る者は皆目を焼かれる。真昼の太陽。夜の対極。彼は完全に孤独である。しかし暫くするとその太陽が再びまたあの夕焼けの海の永遠へ、そして夜の沈黙へ堕ちていく。あらゆるものはその再びの和解、完全な死へと突き進んでいく。しかしそれもまた再びの分離、新たなる生の始まりである。そうしてまわる。まわる。まわる。時間は永遠を追いかけて、永遠は時間を追いかけて。